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美容の仕事は、毎日沢山のゲストと出会い、触れ合いながらお互いの人間力を高めあえる素晴らしい仕事である。
そんなことを心に染み込ませてくれるような出来事のお話。
僕がいまよりずっと若い頃の話だ。
ある日、いつものように働いているとき、一人の若い感じの男性のゲストが来店してきた。
そのゲストは落ち着かない様子でお店のまわりをきょろきょろと見渡していた。
そんなゲストを自分が担当をさせていただく事になり、内心は緊張していたが、
それを見せないように話し始めたら、そのゲストはもっと緊張していた。
ずっと理容室に通っていたので美容室に来るのが初めてだったらしい。
来店のきっかけを聞いてみると、美容室にある強い思い入れがあるらしいとのこと。
それは彼の妹に関係があるらしい。
そして彼はそのお話をしてくれた。
~12歳下の妹の話~
「私にはひとまわりも年下の妹が居るんです。」
彼は少し落ち着くと、ゆっくりと、話し始めた。
「一回り離れているので兄弟というよりは自分の子供みたいな感覚でした。
両親が共働きだったという事もあって、妹が小さかった頃には
自分がよく面倒をみていたんですね。
オムツを替えたこともあるし、泣きじゃくっていた時は
おんぶをして散歩に連れて行く事もありました。
そんな妹の口癖は『お兄ちゃんのお嫁さんになるぅ!』でした。
でも、妹が大きくなるにつれて、だんだん接する機会が減っていって、
高校生の頃は、ほとんど会話する機会がなかったんです。」
彼は続けた。
「そんな妹が唯一、嬉しそうに話しかけてくる時がありました。
美容室に行って帰ってくるたびに一番に私のところに来て、
『このヘアスタイルどぉ?かわいいでしょ!』とか
『パーマかけてもらったんだ!大人っぽくなったと思わない?』
と見せにくるんです。
そんな妹を見るたびに心が温まるのを感じていました。」
そして妹の結婚式。
素敵なドレスを着て、綺麗に髪をセットされた妹が彼のところに来て、
彼女はこう言った。
『今までで一番綺麗でしょ。色んな私を見てくれてありがとう。お兄ちゃん。』
「・・・私はその姿をみて、本当に大人の女性になったんだなと心の底から思い、そして熱いものがこみ上げてきました。」
その話を聞いて、僕も熱いものがこみ上げてきた。
美容と人との出会いがその周りの人を巻き込んで幸せが広がっていく。そんな感じがした。
そしていつしか僕は、自分のお店でも、これから結婚して幸せになっていくお客様の
結婚の門出をお祝いするお手伝いをしたいという気持ちが大きくなっていった。
いつも自分のお店で髪を切りに来てくれるゲストが、結婚式という人生の中で
最も大きなイベントの時にだけ、他の人に髪の毛のお手入れをしてもらう、
ということに対して、自分なりに思うところがあったのだろう。
そんな人生で一度の大事なときだからこそ、私達こそが大事なゲストの
お手入れをさせていただきたい、と思うようになった。
すると何と、ゲストも同じことを思っていた。
「いつも私をきれいにしてくれているZIPさんだから、一番きれいで居たい日に、手伝ってほしい」
こんなゲストの声がいくつもあったことに感動した。
そして決心した。
ゲストの髪質、顔型、こだわり、好み、そして何より【ゲスト自身】を知っている私達だからこそ、
最高のブライダルサービスをお届けすることが出来るのだと。
そしていま、
大切な日だから貴方のそばに。
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